中学生になると学校の授業スタイルも大きく変わります。今までのペースよりも早くなるのでとまどう生徒も多いようです。
高校受験対策だけでなく、日頃の学習をサポートするために通塾を考えるご家庭も多いと思います。塾にも様々な方針やレベルがあるので、なかなか選択するのが大変です。
今回は、自分のレベルや志望校にあわせた塾の選び方のポイントを説明します。
この記事を読めば、保護者もお子さんも納得できる塾選びのポイントが理解できます。
【自分の得意科目と苦手科目を明確にしよう!】
塾探しの説明の前に自分の得意科目と苦手科目を明確にして、それぞれの今後の学習方法などを考えておきましょう。また、苦手科目の克服方法も簡単に説明します。
得意科目と苦手科目の発見方法!
得意科目と苦手科目の発見方法は、2つの考え方ができます。ひとつは、テストの点数や模試の偏差値から判断する方法です。
もうひとつは、日頃の学習時のモチベーションになります。やる気がある好きな科目と教科書を開くのも嫌だという科目があると思います。
中学生だとまだはっきり数字にでないことも多いのですが、高校・大学と進学をするともっと明確になる4つのタイプがあります。
・Aタイプ:好きな科目で偏差値も高い。
・Bタイプ:嫌いな科目で偏差値が高い。
・Cタイプ:好きな科目で偏差値が低い。
・Dタイプ:嫌いな科目で偏差値が低い。
★Aタイプ
Aタイプの科目は、基本的に好きな科目で成績も良いのが特徴です。今後も更に伸びる可能性が高いと考えられますので、高校受験の中心科目として更に向上を考えましょう。
★Bタイプ
Bタイプの科目は、現状は要領を抑えているので何とか好成績となっているのかもしれません。このタイプは学習を怠ると高校入学後あたりに成績が下がる危険性があります。
★Cタイプ
Cタイプの科目は、苦手な科目と決めつけるのが早いタイプです。おそらく学習時間は確保していても「学習のやり方」が間違っている可能性が高いと思います。
★Dタイプ
Dタイプの科目は、おそらく苦手な上に学習を避ける傾向があるのではないでしょうか?このままだと更に悪い方向にしか向かいませんので、必ず克服しましょう!
「英語」
「数学」
「国語」
「社会」
「理科」
がA~Dのどのタイプになったでしょうか?
次の項目で苦手科目の克服方法とポイントを説明します。
Dタイプの中学生は当然ですが、Cタイプの中学生も「学習方法」を覚えることで成績が上がると思いますので是非!参考にして欲しいと思います。
また、後半では、AタイプとBタイプの中学生に向けた、得意科目の学習方法や考え方の説明をしていきます。特に要注意のBタイプの中学生は必須の考え方です。
苦手科目の克服方法とポイント!
苦手科目といっても「好きだけど偏差値が低い」「嫌いで偏差値が低い」では、克服方法にも違いがあります。
各科目の学習方法を簡単に説明していくので参考にして下さい。
・英語が苦手な中学生向けの克服ポイント
Cタイプの中学生:
Cタイプの中学生は、英語が嫌いな訳ではないのに結果につながらないケースです。このタイプの中学生が最初におこなうのは、学習方法の見直しになります。
学習時間は確保しているのに結果が出ないのは、知識が定着していないケースと応用力がないケースです。2つのパターンは簡単に見極められます、
中学校の小テストでおこなわれる「単語テスト」や「文法テスト」の結果で学習方法を考える必要があります。
小テストで結果が出ないのは、知識が定着していないことが予想できるので、反復学習を中心に考える必要があります。教科書や教科書ワークなどの反復学習をオススメします。
小テストで結果が出てるのに「定期テスト」や「模試」で結果が出ないのは、応力がたりないことがほとんどです。単元ごとの文法は、理解できているのに総合問題だとできないケースになります。
単語を覚えるときは、短文や熟語も覚えるようにするのが重要です。また、文法も必ず文章のひとつとして学習する必要があります。
基本は教科書ワークでも良いのですが、できれば市販の単元別ではない総合的な問題集を利用すると広い範囲に対応できるようになります。
Dタイプの中学生:
英語が嫌いで成績も悪いという中学生は、英語の学習習慣をつけるところから始める必要があります。まずは「英単語」「英文法」の基本スタートすることをオススメします。英単語は、短い時間からでも良いので毎日学習する習慣をつけましょう。英単語は、毎日10分~15分でもやることが大切です。
英文法は、簡単なものから例文と一緒に覚えるようにすると比較的早く成果が期待できます。とにかくこのタイプの中学生は、苦手意識と学習からの逃避を防ぐことが重要です。
・数学が苦手な中学生向けの克服ポイント
Cタイプの中学生:
数学好きなのに得点が伸びない中学生は、間違いの原因を理解する必要があります。計算ミスなのか根本的に理解ができていないのかなど様々な理由があります。計算ミスの多い人は、計算を慎重におこなうことや見直しを習慣化することです。また、テスト中に解ける問題と解けない問題の区別をできるようにすることも必要です。
Dタイプの中学生:
数学が嫌いな中学生は、このまま放置すると確実に高校でも数学が説けなくなります。まず、どこの単元から理解ができていないのかを確認する必要があります。場合によっては、小学校の範囲まで戻ることも考えられます。教科書の例題から公式を覚えるのではなく理論的に問題を解くことをオススメします。
・国語が苦手な中学生向けの克服ポイント
Cタイプの中学生:
国語が好きなのに得点につながらない人の多くは、文章を読むことに抵抗がないと思います。問題点は、問題を解くための語彙力や読解力が不足している可能性があります。このタイプは、本文と問題文を読んだ後に回答の解説をしっかり読むようにしましょう。また解らない言葉は、面倒でも辞書で調べることをオススメします。
Dタイプの中学生:
国語が嫌いで苦手な中学生は、そもそも読書が嫌いな場合や好みが激しいことがあります。特に男子の物語文と女子の論説文は嫌いで苦手というケースが多くなります。国語の問題を解くコツは、解き方のパターンがあることが多くなっています。問題文を読んでから問題を解かずに解答と解説を読むことから始めましょう。
どうしてこの答えになるのかを解説を読みながら考えることを実戦してみましょう。国語を解くというよりも推理することを中心に楽しむ習慣をつけると苦手意識も少なくなります。
・理科が苦手な中学生向けの克服ポイント
Cタイプの中学生:
理科が好きな中学生で得点に結びつかない人は、おそらく復習をあまりしていない中学生かもしれません。または化学分野の計算式やケアレスミスが多いことも考えられます。中学校で習う範囲は、それぞれの分野の基本的な知識になります。この部分は、好きな科目というだけで乗り越えることもあると思います。
得点の低い原因を追及して、どの科目(物理や生物など)や単元の問題が解けていないのかを理解して反復学習をおこなう必要があります。
Dタイプの中学生:
理科が嫌いで得点の取れない中学生は、とりあえず自分の好きな分野の順番をつけてみましょう。教科書が見たくない人は、資料集や図解などを中心に学習してみましょう。理科で重要なポイントは、楽しむことです。勉強という言葉よりも学習という言葉を意識して欲しいと思います。
・社会が苦手な中学生向けの克服ポイント
Cタイプの中学生:
社会が好きなのにテストの点数が伸びない人は、学習方法や考え方が間違っている可能性があります。特に歴史分野でありがちな間違いになります。教科書を読んでひとつの時代の政治や出来事を他の時代とはわけて覚えている傾向があります。本来歴史は点で覚えるのではなく、複数の線を一緒に覚えるのが基本です。
日本と諸外国の歴史や文化などもあわせて覚えると同時に地理分野も複合問題で出題されることもあるので対策をとるようにしましょう。
Dタイプの中学生:
Dタイプの中学生は、社会を好きになることが重要です。社会はしっかり学習すれば確実に得点が伸びる科目になります。最もオススメする方法は、はじめはマンガ本などを利用することをオススメします。歴史分野のマンガ本は、大まかな歴史の流れを理解するのに便利です。
マンガ本も1度で覚えようとせずに何度も読み返すつもりで取り組むと良いと思います。教科書を読んだときにマンガのその場面が頭に浮かぶようになれば、既にある程度克服しているはずです。
得意科目を更に伸ばして受験の武器にしよう!
苦手科目の克服と同時に得意科目を更に伸ばすことも考える必要があります。得意な科目は、自分自身の自信やモチベーションにつながります。
得意科目は、更に成績を伸ばすと受験時に有利にすすめることができます。この科目は誰にも負けないという水準になると他の科目にも影響が出ます。
一方で、得意だからあまり学習しないで良いと考えると危険です。成績が伸びないだけでなく肝心な受験のときにミスをしやすうなります。
得意科目のミスは、確実にモチベーションの低下につながります。やはり得意科目こそ毎日学習して、モチベーションの維持を考えることをオススメします。
【学力やレベルから考える塾選びのポイント!】
中学生を対象とした塾には、集団タイプと個人指導タイプ以外にレベルの違いもあります。
塾を選ぶときには、お子さんにあった塾を選ぶことが大切です。
ここでは、お子さんの学力から考える塾の選び方のポイントを説明します。
知名度や世間の評判だけで塾を選ぶのはあまりオススメできません。
学校の授業や定期テストで良い点が取りたい!
中学校の成績がかんばしくなく、このままでは受験が心配だという中学生は学校の予習と復習を中心に授業を進める塾をオススメします。
このタイプの塾は、個人運営や地域密着型の塾が多いようです。一度体験授業を受けると講師との相性もあかると思います。
高校受験対策も重要ですが、何よりも学校の授業を理解できるレベルにするのが大切です。自信をつけるためにも基本重視の塾を選択することをオススメします。
学校の定期テストだけでなく、公立難関校の受験対策をしたい!
学校の定期テスト対策と同時に公立高校の受験対策に塾を利用したいと考えるご家庭は、比較的メジャーな地域タイプの塾を選べば問題はありません。
地元の塾を選ぶ理由は主に定期テスト対策と地元高校の情報量です。比較的メジャーな塾であれば、安心して通うことができます。
仮に他の塾生や講師との相性が合わないことが予想されるお子さんの場合は、はじめから個人指導や家庭教師を検討することをオススメします。
学校のテストよりも私立難関校向けの対策をしたい!
私立難関高校を受験するのであれば、塾のレベルも相応のレベルを考えなくてはなりません。独自テキストを利用する塾で基本的に私立難関高校か公立難関高校が目標の塾です。
学校の教科書範囲の枠から超えた部分の授業もおこないますし、模試のレベルも高いので私立難関高校を目指すのに最も適した環境になります。
また、同じ塾に通う生徒のほとんどが難関私立高校を目指すので、良い意味でライバルとの競争意識が出るはずです。良い成績の生徒に囲まれることは大きな刺激になります。
【まとめ】
今回は、中学生と保護者が学力から塾を選択するポイントと苦手科目の発見方法や克服方法も説明しました。塾選びの基本は、レベルと相性が重要になります。
特に地元の塾は同級生も通っている可能性があります。対人関係に問題を抱えているご家庭は保護者が事前に各塾の状況を調べておくことをオススメします。
学力レベルと集団指導か個人指導の選択だけでなく、講師との相性が高校受験に大きな影響を与えることになります。
例え良いと評判の塾あっても自宅から遠いのでは、長続きは難しくなります。日頃からお子さんとの会話を大切にして本人と相性が良い塾を選びましょう!