2021年度から教育改革で導入が予定されていた大学センター試験に変わる入試制度が、事実上の先送りということで決定しました。
今回は、
大学入試制度と
英語提供システムや外部英語検定
についての疑問点の説明をしていきます。
この記事を読んで大学入試への不安を少しでも解消してください。
【入試改革と英語成績提供システム見送りと既存の方法】
これまでの大学入試は、知識の豊富さが合否の決め手となる入試方法でした。
2021年から「思考力」「判断力」「表現力」も対象となる試験の導入が検討されました。
「判断力」
「表現力」
同時にグローバル社会に対応できる学生を育成するために「英語」に対して
特に「英語4技能」ということで新しい制度の検討が決定していました。
ここでは、新しい入試制度と英語成績提供システムの見送りについての基本を説明していきます。
今後の情報は異なることもありますので、注意が必要になります。
大学入試の入試改革とは?
全ての学年で実施される入試改革の中で大学入試の改革は、
大学入試センター試験の終了と英語成績提供システムの導入が最大の変更点になります。
2019年7月の段階で大学入試の共通テスト(大学入試センター試験)の大きな仕様変更点について発表がありました。
・国語と数学が現状のマークシート方式に加えて記述式問題の出題
・マークシート方式も「思考力」「判断力」「表現力」を考慮した出題を検討
・英語は共通問題に加えて「4技能」を意識した外部英語検定の成績利用
この3点が大きな変更点でしたが、
それぞれの面で問題点や修正点も発生したことから2021年度の導入を見送りました。
英語における入試改革とは?
大学入試制度の英語における大きな変更点は、共通問題と外部英語検定の成績利用です。
特に英語は、今後のグロ-バル社会への対応を意識した内容になっています。
大学入試センター試験に変わる共通テストの問題も内容変更が決定しています。
また「4技能」を合否決定に必須と考えて「外部英語検定」の成績利用を決定しました。
英語の4技能とは、
・「読む」
・「聞く」
・「書く」
・「話す」
のことです。
この4技能をはかるには、英検をはじめとした英語外部検定が良いと考えられています。
メディアの情報で勘違いも発生!?
2021年から新しくなる大学入試として多くのメディアが注目していましたが、
見送り決定を「英語外部検定導入見送り」や「英語民間試験導入見送り」などと発表したケースがありました。
この内容を現在導入されている「英語外部検定利用入試制度」の見送りは廃止と勘違いしてしまった方も少なくなかったようです。
教育改革や新しい大学入試の面だけを考えるとメディアの情報も正しいのですが、
英語の成績提供システムが見送りになったというのが実際の状況になります。
【成績提供システムが見送りでも現状で考えるポイント!】
大学入試制度の見送りや今後の体制変更は、高校生や受験生にとって重要なことです。
特に変更することを前提に受験対策をすすめていた受験生にとっては、大変なことになります。
ここでは、英語の外部検定を中心に高校生や受験生ができる対策のポイントを説明していきます。
基本的なことですが、焦りが冷静さを失うこともあるので参考にしてほしいと思います。
成績提供システムが見送りでも外部検定の存在は継続!
高校生や受験生に一番理解してほしいことは、
英語成績提供システムが見送りになりましたが英語検定の外部利用は継続することです。
この流れをわかりやすくするために「現状」と「成績提供システム」の違いを簡単に説明します。
この部分を理解していれば、状況と今後の対策も見えてきます。
現状の外部検定利用は、受験生の資格を大学側が自主回収するスタイルになります。
また対応する英語検定に関しても大学が自由に選択することができます。
成績提供システムは、対応する資格が「認定試験」とされます。
また受験時期も高校3年生の4月~12月で2回です。
一番の違いは、
受験生が各自共通のIDを「成績情報システム」に登録をして共通テストで合否の対象になります。
大学はこれをもとに合否決定をします。
現状の 外部検定システム | 成績提供 システム | |
詳細 | 大学側が 自主回収するスタイル | 「認定試験」 |
受験時期 | 大学が 自由に選択 | 高校3年生の 4月~12月で2回 |
利用できる外部検定の種類が不明!事前確認が必須!
成績提供のスタイルだと受験時期や対象の検定が事前に公表されているので、全ての受験生共通の仕様になります。
一方、現状のスタイルは、大学や学部によって異なるので注意が必要です。
どの英語検定が対応するかは、大学や学部によって異なります。
一番重要なことは、インターネットをはじめメディアの情報を鵜呑みにしないことです。
もちろん情報を早く知ることは重要なので、インターネットや各種メディアを調べることは悪くありません。
疑問に思ったことは、できるだけ大学に直接確認することをオススメします。
資格取得時期と難易度を考えよう!
資格の取得時期や難易度(レベル)に関しても大学や学部によって異なるので事前確認が必要になります。
とりあえず内容はこれまで通りのスタイルです。
従って、受験をする大学の情報が重要になります。
オープンキャンパスや大学の公式ホームページを利用して資格取得時期や必要なレベルを理解してください。
複雑に考えると難しく感じるかもしれませんが、
現状は、これまでのスタイルと対策で特に変更点はないと考えるしかありません。
【大学入試 英語の今後は?正しい情報と知識を理解しよう!】
大学入試における「英語」の存在は、合否をわける重要なポイントになります。
文系大学はもちろんですが、理系大学を受ける受験生にとっても重要です。
英語成績提供システムが見送りになったことで、
これまでとほぼ同様の考え方で受験できる受験生も多いと思います。
外部英語検定利用を検討している受験生は、できるだけ早く必要な資格を取得する必要があります。
ここでは、具体的な対策方法を説明していきます。
英語成績提供システムが見送り!外部検定の受験の意味は?
英語成績提供システムが見送りになっても基本的に外部検定を受検する意味はあります。
特に英語の成績が良い受験生にとっては、外部検定利用だけでなく推薦でも役立ちます。
他の科目を軽視するわけではありませんが、やはり英語を重視している大学が多いのも事実です。
また必要に応じて外部検定を利用すれば、他の科目への負担が軽くなります。
英語成績提供システムの有無にかかわらず、英語の外部検定は今後更に重要な存在になることが予想できます。
現在高校生や受験生の方はもちろんですが、中学生も意識する必要があります。
どの資格がオススメ?志望校の対応と情報が重要!
英語の外部検定が重要なことは説明しましたが、
一体どの試験を受験するのが良いのかといった疑問を持つ受験生が少なくないと思います。
一般的に
「英検」
「TOEFL」
「TOEIC」
「iBT」
「IELTS」
が有力な検定ですが、採用するのは大学や学部独自の判断になるので「絶対」という言葉はありません。
もっとも採用されている「英検」が無難だと考えられますが、やはり受験予定校の情報をできるだけ早めに知ることが重要になります。
志望校の決定時期にもよりますが、オープンキャンパスや受験案内などを事前に確認することをオススメします。
より高い資格を得ることが理想!
高校生や受験生にとってできることは、より高いレベルの資格を取得することになります。
例えば現状の英語外部検定を利用するときもレベルによる差は歴然です。
代表的な英検でも「準2級」と「2級」では、選択できる大学や学部が大きく異なります。
また、推薦入試やAO入試を考えている受験生にとって重要なことです。
受験時期に関しては、
「出願時期から○年以内」
「高校在学中」
など大学や学部によって異なります。
特に受験時期を指定していないケースもあるので事前確認が必要です。
【まとめ】
今回は、大学入試制度の変更の中でも注目度の高い「英語」に関する説明をしました。
外部検定と成績提供システムが混同している受験生にはオススメの内容です。
今後どのような情報が発信されるかわかりませんが、受験生にできることは最善を尽くすことです。
英語の資格は、様々な面で役立ちますので積極的に受験することをオススメします。