当サイトでは、小学生に身につけて欲しい知識を5つオススメしています。
「国語力」
「算数力」
「英語力」
「プログラミング」
「お金の知識」
の5つです。
このなかから今回は、プログラミング力について説明をしていきます。
この記事を読んで多くのジャンルで役立つプログラミング力のつけ方を参考にしてください。
【小学生・中学生・高校生のなりたい職業ランキング】
小学校でもプログラミング学習を採用していますが、文科省の考えていることと実際の子ども達や親御さんが期待していることに若干のズレがあるのも事実です。
まずは唐突ですが、小学生・中学生・高校生に将来なりたい職業ランキングを紹介しておきます。
この結果を見ながらプログラミング学習について考えていきたいと思います。
小学生のなりたい職業ランキング
・小学生男子のなりたい職業ベスト5
1位 会社員
2位 動画投稿者
3位 サッカー選手
4位 ゲームクリエイター
5位 野球選手
・小学生女子のなりたい職業ベスト5
1位 パティシエ
2位 看護師
3位 幼稚園の先生、保育士
4位 会社員
5位 医師
小学生のなりたい職業を見ると、男子と女子で会社員が上位を占めています。
IT関連だと男子の動画投稿者とゲームクリエイターが該当しますが、プログラマーという言葉は登場していません。
中学生のなりたい職業ランキング
中学生男子のなりたい職業ベスト5
1位 会社員
2位 公務員
3位 ITエンジニア、プログラマー
4位 ゲームクリエイター
5位 教師、教員
中学生女子のなりたい職業ベスト5
1位 会社員
2位 看護師
3位 医師
4位 公務員
5位 幼稚園の先生、保育士
小学生と同じく会社員や公務員の強さが目立ちますが、男子の方で「ITエンジニア・プログラマー」という職業が登場しています。
ゲームクリエイターとは方向性は違いますが、大きな意味でのジャンルは近いといえます。
高校生のなりたい職業ランキング
・高校生男子のなりたい職業ベスト5
1位 会社員
2位 公務員
3位 ITエンジニア、プログラマー
4位 教師、教員
5位 ゲームクリエイター
・高校生女子のなりたい職業ベスト5
1位 会社員
2位 公務員
3位 看護師
4位 幼稚園の先生、保育士
5位 教師、教員
高校生になると具体的に将来を考えている人も多くなります。
ここでも会社員と公務員は上位になっていますし、ITエンジニアやプログラマーも男子には人気のようです。
なりたい職業とプログラミング力の関係性とは?
今回の内容は「小学生に身につけて欲しいプログラミング力」ですが、なぜ「なりたい職業ランキング」を紹介しているかというと、本当に身につけて欲しいプログラミング力をわかりやすくするためです。
プログラミングというと職業ランキングにもある「プログラマー」をイメージする人も多いと思いますが、他の職業でもプログラミング的な思考は必要です。プログラミングの技術力も大事だと思いますが、基本的には考え方を取得することが重要になります。
具体的には「アルゴリズム」「流れ図」「フローチャート」などの考え方を理解することが近いといえます。
もちろん、プログラミングのことを理解するうえで、小学生にオススメするプログラミング言語も紹介しますが、はじめに誤解のないように「プログラミング力」のことを説明しました。
【小学生に身につけてほしいプログラミング力とは?】
プログラミングというとプログラミング言語のことを最初に考えてしまいがちですが、小学生の段階で必要なことは、プログラミングをするために必要な考え方とパソコンを利用する側の気持ちを理解することです。
ここでは、小学生に身につけてほしいプログラミング力の基本的な部分を説明していきます。プログラマーという見方だけでなく、様々なことに役立つ考え方なので参考にしてください。
つくることを覚えるよりも使えるようになろう!
将来プログラマーを目指す人はもちろんですが、会社員や公務員などを目標に考えている人もプログラミング的思考力は必要ですし、何よりもパソコンや一般的なソフトウェアは使えるようになることが大切です。
社会人としてパソコンを利用できるスキルは身につける必要がありますが、プログラマーの立場だと利用者の気持ちを理解することが重要なポイントになります。
実際にソフトを利用するととても便利なところがある反面、使いにくい部分や改善点が見えることがあります。小学生のお子さんから見た目線でも良いので、使う人の立場から考えられるようにすると様々な場面で役立つことが期待できます。
プログラミング言語よりも仕組みや課程が大切
実際のプログラマーの仕事でも言えることですが、プログラミング言語を覚えるよりもクライアント(依頼者・取引先)の希望を叶えるシステムをつくることが一番重要になります。
クライアントはプログラムのことに関しては素人ですが、依頼をする業種の専門家です。プログラマーやシステムエンジニアは、顧客の仕事を理解するだけでなくわかりやすいシステムをつくるために知識やコミュニケーション能力を向上させる必要があります。
もちろん、プログラミング言語を覚えなければプログラムをつくることはできません。ただし、プログラマーの技術自慢にならないように注意することが重要です。
作り上げる喜びを体験するようにしよう!
プログラミングは流れやアルゴリズムを理解することが重要だと説明しましたが、小学生が学ぶプログラミング学習の場合は、結果として完成した喜びや物をつくる楽しさを体験することも大切です。
親御さんの立場で考えてもお子さんの制作したプログラムが形になっていれば、喜びも多くなると思います。見た目の成果は、お子さんの興味やモチベーションの向上にもつながるので、できるだけ成果のわかりやすいプログラミングに取り組むことをオススメします。
小学校低学年だと比較的直感的に取り組めるタイプのプログラムがオススメですが、高学年になるとプログラミングによって光や音を鳴らすこともできるので興味のあるお子さんには是非取り組んでほしいと思います。
【小学生にオススメのプログラミング言語(教材)】
小学生に身につけてほしいプログラミング力を説明しましたが、最初は興味を持つことが大切です。特に小学生のうちは楽しむことが一番重要なことだと考えています。
ここでは、小学生にオススメするプログラミング言語(教材)を3つ紹介します。
主にビジュアルプログラミングが多くなりますが、HTMLなどの専門的なものもオススメしていきます。
Scratch(スクラッチ)
スクラッチは、小学校低学年向けのプログラミング教材の中でも知名度が高く使いやすさが人気になっています。構文でプログラミングをするのではなく、「動き・見た目・音・制御・イベント・調べる・演算・変数・ブロック定義」といったブロックを使います。
ブロックの組み合わせといっても、ゲームやアニメーションの制作もできるのでオススメできます。プログラミング能力の中でも、創造的思考力の向上が期待できるプログラミング教材です。
Springin(スプリンギン)
スプリンギンは、スマホでもプログラミングができるプログラミング教材です。近年はipadを利用している学校も多くなったことで、スプリンギンを導入している小中学校もあります。
画面に直接絵をかくことや、写真を取り込むことができます。また、属性と呼ばれるアイコンを使用すれば、ゲームやパズルなどを制作することも可能です。
昔のRPGを意識したゲームを制作することもできますので、小学生だけでなく大人が楽しむこともできるプログラミング教材です。
HTML(エイチ・ティー・エム・エル)
HTMLは、Hyper Text Markup Languageの略です。基本的にホームページ作成のときに使用するプログラミング言語で、高校や大学でおこなわれているパソコンの授業などでも利用されている言語になります。
他の2つのようなビジュアル的なタイプではないので難しい面もありますが、本格的なプログラミング言語の基本的なレベルになります。比較的オーソドックスな構造になっていますので、時間はかかると思いますがオススメできるプログラミング言語のひとつです。
【プログラマーにある勘違い?本当はどちらが正解なのか?】
プログラミング力のことについて説明をしてきましたが、将来プログラマーを目指したいと考えている人向けに、なんとなく勘違いされてしまっているプログラマーの仕事について簡単に説明をしておきます。
プログラマーになるには理系が良いの?
プログラマーという職業はなんとなく理系が良いと思われている親御さんも多いのではないでしょうか?確かに数学が苦手なお子さんや、そもそも計算が嫌いという人にはオススメの仕事ではないかもしれません。
単純にプログラマーといっても業種や仕事内容によって、文系や理系といった考え方はほぼ関係ない仕事も少なくありません。
理系よりも文系や美術的なセンスを求められるケースもあるので、少なくとも小学生で断念する職業ではないと思います。
新しいプログラミング言語が一番重要なの?
プログラミング言語には、最先端の言語から歴史の長い言語まであります。もちろん、最新のプログラミング言語を扱えることにマイナスなことはありませんが、それがプログラマーの価値観につながるとは言いきれません。
プログラミング言語は、業種や用途によって適材適所で活用されています。処理速度よりも信頼性を重視したい場合は、あえて昔から存在する信頼性の高いプログラミング言語を使用することも多くあります。
プログラマーにコミュニケーション能力は必要?
他の人とのコミュニケーション能力や会話に苦手意識があることを理由にプログラマーを目指す人がいるようですが、本当にプログラマーにコミュニケーション能力は不要なのでしょうか?
答えは「NO」です。プログラマーだけでなく社会で仕事を円滑にすすめるには、コミュニケーション能力が高い人ほど有利になるのが現実だと考えて問題ありません。
コミュニケーション能力の低いプログラマーの特徴は、自分の好きなことになると口達者になる人です。また、基本的に人の話を聞くのが苦手な人が多いので、自分の知識や技術をひけらかすことがコミュニケーションだと勘違いしているケースも少なくありません。
プログラマーにとって技術力よりも重要なこととは?
プログラマーは高い技術力を求められますが、それよりも大事なことは一般レベルの技術力でも顧客の業種や考え方を理解できることです。高い技術力のあるプログラマーの他人には理解しにくいプログラムよりも、他の技術者が見てもわかりやすいプログラムをつくるプログラマーの方が重宝されます。
信頼性の高いシステムでも、稀にトラブルで修復が必要になることがあります。このようなときには、できるだけわかりやすいプログラムで制作されている方が短時間で復旧できます。
プログラマーに限ったことではありませんが、技術力が全てというわけではありませんので注意が必要です。
小学生のプログラミング学習でも技術力よりも学ぶべきことは数多くあります。
マインクラフトはプログラムの勉強にオススメ??
マインクラフトというゲームをご存じでしょうか?世界中で大人から子どもまでが夢中になっている大人気の家庭用ゲームソフトです。
マインクラフトは、プログラミングコードを書いて遊ぶこともできるので、プログラミング教育として考えている人もいるようです。確かに間違っているとは思いませんが、本来のプログラミング学習の魅力とは異なるのがデメリットになります。
マインクラフトでプログラミングを学ぶ事は、プログラミングによる効率化という意味ではあまりメリットがありません。むしろ、マインクラフトの立体パズル的要素を活かした「創造力」の向上に役立つと考えています。
【まとめ】
今回は小学生に身につけてほしいプログラミング力について説明をしました。プログラミングといっても、プログラミング言語の修得よりも流れやアルゴリズムを理解することをオススメしています。
また、小学生のときに養ってほしいことは、技術力よりも創造力やコミュニケーション能力だということを忘れてはいけません。色々なことを考えると、まだまだ日本のプログラミング学習は改善点が多いような気がします。