大学受験の疑問!獣医学部の本当の難易度や向き不向きとは?

大学受験

大学の理系学部で最難関と言われているのが医学部です。

医学部と比較をされることが多いのが、獣医学部になります。

今回は、獣医学部の誤解されている部分や難易度などを説明していきます。

この記事を読んで本当の獣医学部の難易度や内容を理解してほしいと思います。

 

【大学受験の疑問 獣医学部の本当の難易度】

獣医学部は、偏差値的に医学部への受験が難しい受験生が受ける学部だと思われている方もいるかもしれません。

確かに単純に偏差値だけを見ると、医学部と獣医学部は差があります。

ここでは、獣医学部の基本的なことを説明していきます。

獣医学部とは?獣医学部で学ぶ事や進路!

獣医学部の中にも学科によって獣医師を目指す学科他の職種を目指す学科があります。

「獣医学部獣医師になる学部」

とは決まっていないので注意が必要です。

 

今回説明をする獣医学部の内容は、主に「獣医学科」などの獣医師を目指す学部や学科の説明になります。

獣医学部は、医学部や薬学部と同じように6年制の大学です。卒業すると獣医師国家試験の受験資格を得ることができます。

獣医師の資格を取得すると「獣医師」になれます。獣医師は、家庭のペットであるイヌやネコの獣医師をはじめ馬や牛などの獣医師も存在します。

全国にある獣医学部のある大学によって対象となる得意分野もあります。可能であれば、将来自分のなりたい職業に有利な大学を選択することをオススメします。

獣医学部を卒業した卒業生の進路は、

・「動物病院」

・「公務員」

・「他の業種」

となっています。

中には、系列大学や他大学の大学院に進学する卒業生も少なくありません。

動物病院は、小動物から産業動物の臨床獣医師になる卒業生もいます。国家公務員や農協などに就職するケースやJRA(日本中央競馬会)などに就職する卒業生もいます。

多くは動物に関わる仕事に就職をしますが、獣医師の資格が取得できなかった卒業生は別の業種に進むか大学院に進学をしているようです。

日本の獣医学部を紹介!

日本国内には、2019年現在17校の獣医師を目指せる大学が存在します。ここでは、簡単に国公立と私立にわけて掲載しておきます。

国立大学

・帯広畜産大学 畜産学部・共同獣医学課程

・北海道大学 獣医学部・共同獣医課程

・岩手大学 農学部・共同獣医学科

・東京大学 農学部・獣医学課程

・東京農工大学 農学部・共同獣医学科

・岐阜大学 応用生物科学部・共同獣医学科

・鳥取大学 農学部・共同獣医学科

・山口大学 共同獣医学部・獣医学科

・宮崎大学 農学部・獣医学科

・鹿児島大学 共同獣医学部・獣医学科

公立大学

・大阪府立大学 生命環境科学域・獣医学類

私立大学

・酪農学園大学 獣医学群・獣医学類

・北里大学 獣医学部・獣医学科

・日本大学 生物資源科学部・獣医学科

・日本獣医生命科学大学 獣医学部・獣医学科

・麻布大学 獣医学部・獣医学科

・岡山理科大学 獣医学部・獣医学科

全国にある獣医学部は、国公立大学だとセンター85%私立大学は、偏差値60以上は最低限だと言われています。

獣医学部内には、獣医科の他に動物看護他の動物関連業種を目指す学科があります。

基本的にどの大学も定員が少ないので偏差値以上の水準での争いになります。

過少評価?偏差値ではわからない獣医学部の難易度!

一般的に獣医学部の偏差値は、60以上となっているので私立大学のGMARCHクラスと同等に評価されることが多いようです。

判断は個々の自由ですが、獣医学部を目指す受験生はそのまま受け取ってはいけません。獣医学部は他の学部と比較をするのはあまり良い考え方ではありません。

獣医学部の合格者は現役生が30%~35%となっています。

推薦入試などを利用している受験生が多いので一般入試の合格者は30%程度になると思います。

例えば経済学部などと比較をすると学部のある大学も雲泥の差になりますが、定員も獣医学部の方が圧倒的に少ないのが本音です。

また、受験生の偏差値水準が全体的に高くなるので実質倍率が高くなる大学が多くなっています。

特に小動物を得意とする大学は毎年難易度が増しています

 

GMARCHなどの人気のある大学は、現実的に実力相応以外の受験生が多いのも事実です。

上位校の併願になることもありますし、チャレンジ校になることも少なくありません。

 

獣医学部の場合は、併願校となる水準の大学が同系になると存在しません。

のちほど併願校のことを説明しますが、獣医学部を目指す受験生にとって併願校選びは大変な選択になります。

 

【獣医学部に向いている人と今後の獣医師の求められ方!】

獣医学部は獣医師を目指す学部が主軸ですが、実際に退学をしてしまう生徒もいるようです。

退学理由は様々ですが、思っていた学部と異なる学部だったという理由もあります。

 

これは、獣医学部や獣医師の仕事を本当に理解していない受験生の退学理由だと思います。

自分の目指す職業や学部のことは事前に調べておくことを強くオススメします。

獣医学部を受験するときは、併願校の選択が難しい!

先ほども説明しましたが、獣医学部を第一志望にすると第二志望以下の大学が選びにくくなります。

通常は、同じ学部で偏差値70・60・50のように3つの大学を選択できます。

 

獣医学部でも獣医師になる学科は、ほとんど同等の水準の大学になります。

以下に関東私立大学志望で偏差値60~65程度の受験生が考えられる受験校を考えてみます。

 

第一志望をチャレンジ校、

第二志望を実力相応校、

第三志望を併願校として考えますが、

あくまでも具体的な例になります。

一般的な学部の場合

第一志望 早稲田・慶應

第二志望 明治・中央

第三志望 日大・専修

獣医学部の場合

第一志望 日大

第二志望 麻布

第三志望 日本獣医

 

一般的な学部の場合は、第一志望から偏差値や難易度が下がっていきます。

獣医学部の場合は、ほぼ同等のレベルの大学を受験することになります。

 

一般的な大学を志望する場合は、第一志望は難しくても第二や第三志望での合格が期待できます。

ところが獣医学部の場合は、全滅の危険性も決して低くありません。

高校や予備校で相談をすると獣医学部の併願校として「農学部」をすすめられることも少なくありませんが、学べる内容が大きく離れることもあります。

動物関係の仕事をしたいのであれば、他にも多くの大学が存在します。

多くの動物関連業種に就ける大学があるのでそちらに進学することをオススメします。

獣医を医療という見方をしているのであれば、医師以外の医療系学部を検討してみるのも悪くありません。

どちらの学部や大学も獣医学部に比べるとかなり難易度が下がることが予想されます。

それでも将来なりたい職業に近い学部を選択することが良い選択方法だと思います。

獣医学部に向いている人と向いていない人!

獣医学部に向いている人と向いていない人が存在します。獣医学部の学生の多くは動物好きが多いのは事実です。

ただし、イヌやネコがかわいいからという理由で獣医学部に進学するのは、あまりオススメできません。

獣医師は、多くの動物の命を救う存在ですが、それまでに多くの動物の命を奪うことになります。また医療系共通のことですが解剖学などが無理な人も避けるべきです。

獣医の世界は、単純に動物の医療を研究しているだけではありません。いずれ人の病気に対する治療方法として役立つための研究もおこないます。

同時に医師と異なり、安楽死などの対応もあるので飼い主やイヌやネコの立場を考えられる獣医師にならなければいけません。

どちらにしても単純に動物が「好きだから」や「かわいいから」という理由の受験生は、他の学部を目指すことを強くオススメします。

獣医も人の病院と同様に専門性が求められる時代へ!

これまでの獣医は、医師とは違い総合的な治療をする存在でした。

現在の獣医師や今後の動物病院は、ヒトの世界と同様に専門性が求められるようになります

イヌやネコもヒトと同じように高齢化や成人病といった問題が多くなっています。また、治療内容も以前とは異なり高度な技術を必要とする獣医師も求められるようになりました。

特に悪性腫瘍や心臓病といった命に関わる病気に対する専門性は、めまぐるしく進化をしています。

特に近年は、ペットを家族の一員として暮らしている飼い主も少なくありません。

ペットの場合は、「安楽死」という選択肢があります。

獣医師として飼い主の気持ちを考えながら「安楽死」と「延命治療」のどちらかを選択しなくてはならないこともあります。

どちらにしても、獣医という職業を軽い気持ちで目標にすると学生時代も就職後も決して楽しい生活にはならないので慎重に考えてほしいと思います。

 

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【まとめ】

今回は、獣医学部のことについて説明をしました。獣医学部は、ペットの主治医や産業動物の医師などが主な仕事になります。

動物の命を救う立場ですが、研究や実習で多くの動物の命を奪わなくてはならない学部でもあります。単に動物好きでは務まらない学部だと意識する必要があります。

獣医師を目指す受験生は、必ず事前に大学のオープンキャンパスに参加をして獣医学部で学ぶ事を理解することをオススメします。

 

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