大学受験の併願校を決めるときに大切なことは、知名度や偏差値で決めるよりも自分自身が併願校を選んだ理由になります。
その理由は目的に応じて様々なケースがあります。
今回は、大学受験の併願校を決める目的について説明します。
この記事を読んで、自分の目的にあった併願校選びに役立ててほしいと思います。
【大学受験の併願校選びで絶対に事前に考えておくこと!】
大学受験の併願校決めは、家庭の方針や受験生の考え方で大きく異なります。
一番重要なことは、併願校は通うことも想定に入れて考えるのが基本です。
ここでは、大学受験の併願校選びで事前に考えておくことを3点ほど説明していきます。
第二志望とお試し受験では、全く位置づけが異なるので事前に理解する必要があります。
自分の行きたい大学なのか?
併願校といっても、第二志望であれば通学の意思がある大学になります。
一方、お試し受験という意識なら通学の意思はない大学です。
中学受験では、「自信」や「慣れ」を考慮してお試し受験をおこないますが、
大学受験の場合は、お試しという気持ちはあまりオススメできません。
家庭や受験生の考え方なので特に否定はしませんが、
結果的に全て良くなることが多いはずです。
お試し受験のような気軽な気もちで受験をしても本番で慣れることは少ないと思います。
何よりも試験に対して気軽な気持ちという時点で意味がなくなってしまいます。
大学で選ぶか学部で選ぶか?
第一志望の大学を選ぶ理由にもよりますが、併願校も大学から選ぶか学部から選ぶかで選択の仕方がかなり違います。
どちらも正解や不正解ということではありません。
A大学に通いたいという強い意志のある受験生は、同じ大学内で併願を考えることも特に不思議なことではありません。
もちろん理系と文系という受け方はあまりオススメしません。
一方、大学よりも学べる学部や学科を基準に併願校を選ぶ場合は、
大学名よりも学べる内容をする必要があります。
同じ学部や学科でも大学によって研究内容は大きく異なります。
大学の学部や学科は、大きな分類で付けられているケースも多々あります。
研究や講義の内容が全く違うことも多いので事前に確認することを強くオススメします。
スケジュールをしっかり考える!
大学受験の併願校を決めるときに大学選びと同時に事前に計画を練る必要があるのが、
スケジュール管理です。
特に地元外での受験になる場合は、日程に充分注意をしましょう。
特に遠方の大学受験を考えている受験生は、大学によって受験会場を地元に近い場所でおこなうこともあるので事前に確認しておきましょう。
また、センター試験は、比較的近い場所で複数大学を受けられるチャンスです。
受験校は、基本的に実力相応大学よりも1ランクより下の大学が目安になります。
大学によって複数日程をおこなっている大学もあります。
他の併願校や第一志望校と併せて体力的・精神的に無理のないスケジュールを考えることが事前にできる最善策です。
【第一志望合格を基本に考える併願校の選び方とポイント】
大学受験の併願校を決まるときに第一志望大学の合格を基本に考えるのは受験生であれば当然ですが、様々な事情によって併願校の考え方を変える必要があります。
ここでは、第一志望が不合格の場合は、浪人も検討している受験生の併願校の考え方を説明していきます。
基本的に第一志望合格のための併願作戦になります。
第一志望の難易度が自分のレベルよりも高い大学を受験する!
自分の偏差値よりもかなり高い大学の受験は、ある意味無謀なチャレンジになることも少なくありません。
確かに模試のE判定合格もありますが、少ないのが事実です。
特に医学部をはじめ最難関と呼ばれる大学は、浪人覚悟の受験生も多いようです。
このような大学を目標にしている場合は、併願校は軽視しても良いと思います。
中堅大学レベルだと受験者数も多いですし併願校としての受験者も多いので多くの合格者を確保します。
従ってある意味たくさん受験すれば受かることもかんがえられます。
最難関大学の場合は、同レベルを複数校受験してもおそらく結果は同じことになるはずです。
浪人を考えているのであれば、併願校を考えるよりも第一志望に的を絞るのもひとつの考え方になります。
第一志望合格のために事前に受けたい併願の選び方!
自分の学力や模試の判定がCやDの受験生は、出題形式の似ている併願校を選択する必要があります。
第一志望合格以外は浪人と考えているのであれば、確実に実行してほしい対策方法です。
現役での合格が必須の受験生と浪人を視野に入れている受験生の併願校選びは基本的に異なります。
浪人覚悟の受験生は、あくまでも第一志望のことを考えてください。
受験時の選択科目が異なる併願校などは、あまりオススメしません。
あくまでも第一志望と同じ選択科目であることが最低条件です。
第一志望に合格するには自信をつけるのも重要なポイント
難易度を徐々に上げていく併願校の選び方は、浪人覚悟の受験生だけでなく現役が必須の受験生にも活用できる考え方です。
合格の2文字は、自信につながります。
現役での合格を基本に考えている受験生は、難易度を上げると同時に入学することも視野に入れた併願校選びが必須になります。
一方、浪人を覚悟している受験生は、出題傾向と選択科目を考慮しながら難易度を徐々に上げられればベストだと思います。
どちらも合格を手にすることで、自信につながります。
気が抜けてしまうのはこまりますが、自信がないのも問題なので自分の性格に適した併願校探しをする必要があります。
【家庭の事情や個々の考え方によって選ぶ併願校のポイント】
受験生の中には、家庭の事情や自分自身の考え方で併願校を選択しなくてはならないこともあります。
浪人を許さない家庭や経済的に併願校を絞るケースも少なくありません。
ここでは、様々な理由があって併願校を選ぶときに工夫が必要なケースを説明していきます。
自分自身が該当する場合の参考にして下さい。
第一志望以外は受験費用を極力軽減させたい
家庭の経済的な事情で浪人や受験費用を極力軽減させたい受験生もいると思います。
単純に併願校を少なくする方法もありますが、合格を確保するには適度な併願は必要です。
大学によって複数回受験をすると受験料が割引になる大学や安全校レベルであれば、センター試験の併用で受験費用を下げることができます。
一般的に費用のことを説明するときに「特待生制度」「給費生制度」などを扱うケースもありますが、学力レベルを極端に下げた特待生や給費生はあまりオススメしません。
全てにあてはまるわけではありませんが、同学年の学力差や研究などに対する温度差でモチベーションが下がってしまう危険性も否定できません。
「特待生」「給費生」の入試に関しては、自身の学力や大学で学びたいことと受験校が一致していることを事前に確認する必要があります。
何が何でも浪人は避けたいときの併願校の選び方のポイント
絶対に浪人を避けたいという受験生は、確実に合格できそうな大学を受験する必要があります。
模試の合格判定Aの大学を2校は受験したいものです。
ただし、注意点があります。
浪人を避けたいだけで選んだ大学だと実際に通う段階になったときにやる気がなくなってしまう危険性があります。
浪人を避けるための併願校といっても合格した場合に入学することを前提に考えることをオススメします。
第二志望と滑り止めは用意する必要があるのか?
併願校の位置づけが、第二志望と滑り止めではかなり異なる見方が必要になります。
第二志望の場合は、基本的に2番目に通いたい大学なので実力相応の大学が基本です。
一方、滑り止めの存在は、本文中で既に説明しているように受験後の進路によって異なるので慎重に対応することをオススメします。
浪人に対する気持ちで大きく異なります。
一般的にオススメの併願校と受験回数
★第一志望大学及びチャレンジ校
・偏差値+3~+5
・1校
★第二志望校及び実力相応校
・偏差値+2~-2
・2校~3校
・センター併用 1校
★合格圏内校
・偏差値-3~-5
・1校~2校
・センター併用 1校
組み合わせは、受験生によって異なりますが5回~6回が受験回数の目安になります。
浪人を考えているかどうかで受験の目安も変わりますが、
それぞれに応じた併願校選びを選択してください。
【まとめ】
今回は、受験生の目的別に考える併願校の決め方を説明しました。
家庭の事情や受験生の考え方によって、併願校の考え方は大きく異なります。
ある程度浪人を視野に入れているご家庭や受験生は、無理に滑り止めを考える必要はありません。
あくまでも第一志望合格を主体に考えるべきです。
何が何でも浪人は避けたいという受験生は、合格確保を視野にいれた併願校を選択する必要があります。どちらにしても悔いの残らない併願校を選ぶようにしましょう。