大学の併願校選びは、自分が通うことになる可能性がある大学を選択するのですから慎重になる必要があります。
第一志望と全く異なる方向性の大学というわけにはいきません。
今回は、大学の併願校選びを「教育・校風・進路」を基準に説明していきます。
この記事を読んで自分に適した併願校の選び方のヒントにしてください。
【自分が学びたい内容で併願校を選択しよう!】
併願校と言っても第一志望にできるだけ近い教育環境や研究室のある大学を併願校に選びたいものです。
単純に偏差値や名前だけで選んでしまうと後で後悔することになります。
ここでは、自分が学びたい内容で選ぶ併願校の選び方を説明していきます。
大学によって教育概念は様々なので、事前に把握しておきましょう。
講義内容や研究室の内容を把握しよう!
大学の講義内容は、学部や学科によって大きく異なります。
大抵の受験生は、第一志望の大学に近い学部や学科を選択すると思います。
同じ学部や学科でも大学によって目指す方向性や研究内容は異なります。
大学の研究内容やシラバスは、ホームページや説明会などで事前に把握することをオススメします。
現在の大学は、1年次こそ基礎教養的な内容が必須科目になるので同学部や学科であれば、ある意味似ている部分もあります。
ところが2年次以降は差がでてきます。
年間のシラバスや授業項目を併願校候補で比較して、最も第一志望に近い大学を選択することをオススメします。
講義内容は、検索サイトなどで調べると大体の内容は理解できます。
研究成果や教授の理論を把握しよう!
大学の特徴は、研究室と教授の考え方が学べる内容に大きく影響します。
特に大学生活の中盤から後半は研究室で学ぶ内容が重要です。
同じ方向性の学部や学科でも研究室によって着目点が全く異なります。
言い方を変えると場合によっては、自分の目指す道とは関係のない研究のこともあります。
例えば、介護や福祉でも老人と子どもでは、観点がことなります。
医療系でも細胞レベルの研究から実際にある疾患に対する研究室もあるかもしれません。
研究室で学べる内容は、大学のホームページや教授の出版物でも把握できます。
時間のある受験生は、できるだけ直接オープンキャンパスなどを利用することをオススメします。
履修科目によって可能な資格を把握しよう!
将来就きたい業種によっては、大学で特定の学部や学科を卒業しなくてはならないことがあります。
一方で、別学部でも履修科目によって将来受験可能な資格は異なります。
特に資格に関する情報は、大学のホームページや説明会で内容を把握しておくことをオススメします。
同じ学部でも必ず同じ資格を受験できるとは決まっていません。
例えば、学校の先生になりたい人の多くは、教育学部のある大学を第一志望にすると思います。
一方で、特定の科目だけを教えることができる教師であれば、他の学部でも可能です。
他の学部で異なる資格を目指す場合は、選択科目になることが多く受講する講義科目が増えるので注意が必要です。
【自分に適している校風の併願校を選択しよう!】
大学受験の併願校選びは、自分の学びたい講義や就職を考えることも重要です。
同時にこれから通う大学が本当に自分に適しているかを把握することも必要になります。
ここでは、校風や雰囲気を基準に考える併願校選びを説明していきます。
大学も中学校や高校と同じように「カラー」があります。
大学の校風や学生の生活スタイルを理解しよう!
大学は、中学校や高校ほどクラスメイトという感覚はないので意識しない人もいます。
確かに中学校や高校ほどではありませんが、講義や実験の班単位での行動はあります。
また、昼食や休憩時間をはじめ様々な情報交換を考えるとできるだけなじめる環境が望ましいと思います。
またサークル活動も自分と相性のあう友人がいると楽しめると思います。
大学の学部・学科によって、生徒の性格や考え方が近くなる傾向があるようです。
同じ学部でも大学独自の校風やカラーがあるので、注意が必要になります。
校風や学生の性格などを知るには、オープンキャンパスや学園祭に参加をするとなんとなく大学のカラーの違いが理解できると思います。
友人と楽しくすごせる校風の確認をしよう!
大学は、自分の学びたいことを学ぶために通うのが目的ですが、
大学生活を友人と楽しくすごすことは、コミュニケーション能力の向上につながります。
人付き合いの苦手な受験生も、将来仕事につけば会社の同僚や顧客との会話なども必要になることがあります。
学生時代に鍛えておくことを強くオススメします。
大学生活の楽しみは、講義や研究意外に各種イベントやサークルもあります。
サークルも様々な活動をしているので自分に適しているかは確認するしかありません。
中学校や高校と比べると友人関係が軽視されることもありますが、やはり学生時代の友達は大切な存在になることも少なくありません。
あくまでも自分の姿でいられる併願校を選ぼう!
大学生活で大切なことは、学問や友人関係などたくさんあります。
その中でも重要なことは、自分に無理のない学校生活です。
相手に合わせて本来の自分を出せずに大学生活をおくるのは決してオススメできません。
第一志望であれば、多少のことは我慢しなければなりませんが併願校は別です。
特に大学から1人暮らしをはじめた人にとって気の合う友人の存在は本当に頼りになるはずです。
自分を出せずに付き合う友人ばかりでは、ストレスがたまることになります。
それでも、大学進学に不安のある受験生は、大学のカウンセリング室などに力を入れている併願校を選択するのもひとつの考え方です。
【卒業後の進路を意識して併願校を選ぼう!】
併願校は、第一志望の合格がつかめなかったケースに通うことになる大学です。
できるだけ有意義な大学生活にしたいのは誰でも同じだと思います。
第一志望の大学に比べるとやや劣っている面がある併願校でも卒業後の進路を変える必要はありません。
ここでは、卒業後の進路を意識した併願校選びを説明します。
自分が将来就きたい業種の進路状況を把握しよう!
併願校選びのポイントの多くは、大学生活が中心になります。
もちろん大学生活も大切ですが、卒業後の進路も大切な選択基準です。
受験をする大学の卒業後の進路を確認しているでしょうか?大学によって卒業後の進路には特徴があります。
自分が将来就きたい業種の就職率が低い大学を選ぶのはあまり得策とは言えません。
特に特定の国家資格が必要な職種なのに異業種への就職が多いのは疑問に感じるべきです。
どうしても併願校は、偏差値順で考えてしまう受験生も少なくありません。
目先の数値ではなく就職や将来の実績から併願校を選ぶことをオススメします。
資格取得の対策と合格率を把握しよう!
社会に出ると職種によっては、特定の資格を取得しなければ就職が困難なことがあります。
医師や教師もそうですが、多くの職業で必要な資格が存在します。
併願校に限らず必要な資格取得や合格率は、必ず確認することをオススメします。単純に合格率だけを見るとどこの大学も良い数値になっているので、受験者数と合格者数に注目しましょう。
あえて全ての大学とは言いませんが、実際の合格率とは言えないような数値を掲載していることがあります。このカラクリは一体どのようなことなのでしょうか?
卒業年になると国家試験の学内模試を実施します。
一定ラインに届いていない学生は、国家試験の受験資格が得られないようにすることで大学全体の合格率を上げることができます。
そこで受験者数を確認する必要があることが理解できると思います。いくら合格率が高くても受験者数があまりにも少ない場合は、疑問に感じるべきです。
大学の進路指導に関する情報を把握しよう!
大学の卒業後の進路は、大学によって指導の善し悪しの差が大きいといわれています。面倒見の良い大学もあれば、あまり積極的ではない大学もあります。
こればかりは、なかなか判断が難しいのが本音です。特に併願校となると情報を完全に把握するのは難しいと思います。
学校の体制を知るのにもっとも有効な手段は、大学のオープンキャンパスです。先輩に話しを聞ける大学も少なくありません。
もちろん、全て事実を教えてもらえるとは言えません。それでも話し方や雰囲気で様々な情報を見抜くことができるチャンスです。
【まとめ】
今回は、大学受験で「教育・校風・進路」の面から併願校を選ぶポイントを説明しました。
併願校の選び方も個人差があるので絶対的な正解は存在しません。
今回説明しているようないくつかのパターンを複合させて考えることも必要だと思います。
表をつくり項目ごとに複数の併願校で比べてみると比較がしやすくなります。
併願校は、あくまでも第一志望校に準ずる位置づけであることが理想です。少なくとも偏差値だけで比較をするような方法は避けることをオススメします。